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  • 執筆者の写真原田和典

黄金の4人組「りんご娘」が“最高”を更新。最新シングル「JAWAMEGI NIGHT!!」、アルバム収録曲、懐かしいナンバーのリアレンジなど多彩な内容で超満員のファンをノックアウト

 3月にリリースされた最新3rdアルバム『FOURs』が大好評。青森県弘前市で結成された4人組グループ、りんご娘が9月12日に東京・渋谷wwwで「RINGOMUSUME 19th Anniversary LIVE ~20周年前年祭~」を開催した。ライヴ・タイトルが示す通り、りんご娘は19年の歴史を誇るが、現在のメンバーはジョナゴールド、とき、王林、彩香(さいか)という、2015年11月から続く黄金かつ不動の顔ぶれ。代官山LOOPで開催された初の東京ワンマンライブ「SHIPMENT LIVE」から1年、さらなる成長と躍進をアピールして超満員のファンを魅了した。




 どの曲がオープニングに来るのだろうと、さまざまな代表曲を頭に描きながら開場を待っていたのは僕だけではないと思うが、オープニングに飛び出したのは、津軽三味線が響きわたる「JONKARA」。男性デュオ“HASP”が2001年に発表したナンバーで、初東京ワンマン公演で披露された時もひときわ異彩を放っていたハイレベルな楽曲だ。4人は笑顔を封印し、そのぶん、りりしさやかっこいいところをこれでもかと見せつける。王林、彩香、ジョナゴールド、ときの誰もがいきなり最高だ。飛び切りの歌とダンスをファンに届けるため、この日のために極上のコンディションを整えてきた……そんな気迫が強く伝わってきた。ときは地声で歌うほか、他メンバーの歌唱にオクターヴ上でユニゾンをつけた。いったいどこをどうしたらこんな、マライア・キャリーみたいな高音を出せるのか。ちょんまげのような髪型も、スポットライトの逆光に映えてとにかく美しかった。



 2曲目は、和のテイストとEDMを融合させた最新シングル「JAWAMEGI NIGHT!!」。背後のスクリーンでミュージック・ビデオ(青森県弘前市の岩木山神社で撮影)を流しながらの、迫真のパフォーマンスだ。パラパラ風の振り付け、強烈なうねりを持つベース・ライン(低音をここまであげたPAスタッフの健闘も称えたい)、骨太な太鼓の音などが一体となってwwwをダンス空間に染める。突如3拍子になるところも、すごく刺激的だった。


 4人はシリアスな表情を保ちながら一度ステージをはけ、大阪総合デザイン専門学校とのコラボによる新衣装に着替えて改めて登場。昨年8月にリリースされたシングル「JET GIRL」を歌い踊る。全員が全員とも、親しみやすく暖かい満面の笑顔を見せながら、ファンの皆と視線を合わせながらのパフォーマンスだ。最新アルバム収録曲「snow snow snow」における優しい歌唱は、目を閉じて聴いていると、まるで雪景色が浮かんでくるかのよう(東京はこの日も30度超えだったというのに)。「JAWAMEGI NIGHT!!」のカップリング曲で、トウモロコシに寄せる愛を綴った「Kimi-Dake」は大きくポップ/ガーリー方面に振れた仕上がりで、これも実にライブ映えする一曲だ。



 続いては2012年発表楽曲「なんぼめじゃ!アポ―パイ」。“アップルパイは、なんておいしいんだろう”という意味らしい。再演に際して新たにアレンジされ、サビの部分ではメンバーと観客が一体となって“りんごポーズ”をした。ここでスペシャル・ゲストとして、サウンド・プロデューサーである多田慎也が登場。彼のキーボードだけをバックに、メンバーがしっとりと歌いあげた「夏ノ蜜柑」は、この夜、最高のバラードだったと言っていいだろう。


 ここで再び出演者がはけ、りんご娘19年間の変遷が画像で紹介される。戻ってきた4人はラストスパートに向けて、エネルギーのかたまりと化していた。灼熱の「Ringo Disco」、タオルぶん回し曲「アメノチヒカリ」、そして現在のりんご娘サウンドの原点というべき「Ringo star」(愛踊祭~あいどるまつり~で優勝したことがきっかけで、多田慎也の楽曲提供を受けた)を続けて披露して本編は終了したが、まだまだ聴きたい曲は山ほどある。アンコールを求めるファンの声が極限に達した頃、ライブTシャツに着替えた4人が再登場。こぶし突き上げ風ロック・テイスト「1625」(岩木山の標高1625メートルにちなむ)、先代メンバーの頃から大切に歌い継いできた「トレイン」(東北新幹線全線開業・惑星探査機はやぶさ応援ソング)と新旧のナンバーを届けた後、それぞれがこのライブに寄せる思い、そして今後の意欲を語った。


彩香 今日は集まっていただいてありがとうございます。1年前の初めての東京ライブが成功して、次に進むことができて、本当に嬉しいです。皆さんがいないと私たちは前に進んでいけないなとライブをするたびに実感します。皆さんが毎日過ごしていく中に、私達りんご娘が必ずいられる存在になれたら嬉しいです。みんなで手を取り合って前に進めたらいいなと思います。ありがとうございました。


ジョナゴールド 私たちにとって今日のwwwは本当に夢のようなステージです。リハーサルの時にリーダー(王林)が泣き出したんですよ。そのくらい私たちにとって今日という日が待ち遠しくて本当にワクワクドキドキでした。(ファンの)皆さんの顔を見ることができて本当に幸せでしたし、皆さんにもこの時間が幸せだったなって思っていただけたら嬉しいです。


とき りんご娘、大好きです! そして本当に幸せ。“私の幸せってこれなんだな”というのを、皆さんの前でライブをして実感しました。2010年頃からりんご娘で活動しているんですけど、本当に最近、やっと自分に余裕が出てきた気がします。成長してきたんだなというのを、やっと感じられるようになりました。りんご娘、もっとステップアップして、大きくなれるようにがんばります。これからもぜひ応援よろしくお願いします。


王林 私たちはここ最近、いろんなことに挑戦しています。未知の世界というか……なんでこんなに挑戦できるのかというと、(ファンの)皆さんがいるからです。りんご娘の輪が、ここ何年かで本当に拡大してて、どんどん大きくなっている。青森の弘前から始まって、こうしてwwwにたくさんのファンの方が来てくれた。私たちの予想を超えるぐらい多くの方に応援していただいています。ここにいる皆さんと、もっともっといろんな景色を見たいです。これからも一歩一歩前に進めたらと思っています。



 ラストのラストは、最新アルバムのタイトル曲である「FOURs」。メンバー間の絆、メンバー×ファンの絆を歌った曲だ。肩を組みながらの熱唱に、オーディエンスも最高の声援で応えた。この日の模様はDVDとして発売されるという。続報を待ちたい。




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