1月2日、SAY-LAはTSUTAYA O-EASTを舞台に「SAY-LA new year one man 2020」を行なった。振り返れば、昨年は元旦に。しかも、同じくTSUTAYA O-EASTを舞台にしたワンマン公演から活動の幕を開けていた。つまり、SAY-LAは2年連続でお正月にTSUTAYA O-EASTを舞台にしたワンマン公演から新春の活動を始めたというわけだ。フロアには、愛でたい時期を一緒に汗と笑顔に塗れて過ごそうと足を運んだ猛者たちが大勢詰めかけていた。後方までぎっしりのお客さんたちがいたように、SAY-LAにとってもこの日の公演は幸先良い2020年のスタートとなった。
ライブの幕開けを飾ったのが「正統派の夏が来る」。いきなり「夏が来る」「夏が来る」とメンバーたちと観客たちによる熱い掛け合いが誕生。一瞬にして正月気分を吹き飛ばし会場へ真夏の熱風を吹き込む様は、メンバーとファンたちとの熱い絆があってこそ生まれる風景。場内へ渦巻く一体化した空気に触れていると、瞬時に気持ちが沸き立つ。それどころか、胸のドキドキが止まらない!!
正統派アイドルを標榜するように、そのステージからはピュアな輝きと清楚な香りを覚える。「3000年に一度のハピネス」を通し、ファンたちと作りあげた愛に満ちあふれた光景。3秒に一度ごとハピネスを感じるくらいに疼く心が、たまらなく愛おしい。「ずるいよ」では、彼女たちに、ねだるような表情で「ずるいよ」と歌われるたび、大好きな人に甘えられたときと同じ胸のときめきを覚えていた。激しいギターサウンドに乗せ、気持ちを開放するように飛びだしたのが「1/2×2」。「1/2×2 2人で1になる」と彼女たちは歌いかける。でも、この会場にいる人たちはわかっている。メンバーとファンたちによる1/2×2が無限大なパワーと熱情になることを…。
メンバーの振り回すタオルの動きに合わせフロア中の人たちがタオルやサイリウムをくるくると回し、気持ちを一つに「YES」と熱いエールを交わしあった「YES肯定ペンギン」。みずからの不器用な生きざまを愛らしく歌うメンバーたちの姿へ、熱した声を送る観客たち。お互い不器用にしか生きれないからこそ、小さな心の羽根を必死に動かし歌う彼女たちの姿を熱情した声で抱きしめたくなる。愛おしい気持ちを告白するようにSAY-LAは「どうして、ミドレンジャー」を歌唱。「ねえ、どうして今も好きなんだろう」と想いを届けるメンバーたちの歌声にも、愛おしさを覚えずにいれなかった。
新衣装へ着替えたメンバーたちが最初に披露したのが、情熱を抱いたラテン系ダンスロックナンバーの「ガチ恋ペペロンチーノ」。恋に胸焦がす女性の情愛を、精一杯の色気を持って歌う。その姿が、とても愛らしい。表情は一変、可愛らしい乙女な姿で「初恋カルボナーラ」を歌う様に、ふたたび胸がときめきだす。彼女たちには、初(うぶ)な恋心を真っ直ぐな想いで歌う楽曲が、とても似合う。「大好き 大好き」と歌う6人へ向かって手を伸ばしたくなる気持ちも納得だ。華やかに、心を一気にカラフルな幸せ色へ染めるように、歌のベルが鳴り響いた「友達ウェディングベル」。彼女たちに満面の笑顔で「絶対幸せになってね おめでとう」と歌われるたび、一緒にその幸せを送る気持ちを共有したくて声を張り上げていた。SAY-LAのライブには、絶叫のベル鳴り響く光景がお似合いだ。
披露したのが、新曲の「ごめんなさい」。SAY-LAにとって初のバラード曲。しかも、メンバーのソロパートも組み込んでいるように、冒頭から一人一人の歌声の魅力をリレーするように味わえるのが嬉しい。胸に秘めた後悔や弱さを、落ち込むような仕種に変え告白してゆく。その姿には切なさよりも、むしろ頭を撫でて抱き締めたくなるような愛おしさを覚えていた。そのセンチな感情を膨らませるように、SAY-LAは「MARIA」を歌唱。ふたたび、ジワジワと熱を上げだすフロア。愛しきセンチメンタルチューンの連続に、次第に胸がキュンと火照りだす。そして…。
飛びだしたのが「こじらせ片想い」。フロア中が一気に「おいおい」沸きだす。メンバーらとフロア中の人たちが、気持ちを一つに「君が好きです」「俺もー!!」「誰よりもー」と叫ぶその声の掛け合いに沸き立たないわけがない。こんな楽しい気持ちになれるなら、いくらでも心こじらせ片想いし続けたい!!
昂る気持ちを込めながら、キラキラ輝きを降り注ぐように歌った「星に願いを」。続く「胸熱アンドロメダ」でも、力強いダンスビートの上、思いきり甘えた素振りで「愛おしすぎて 胸が熱いよ」と彼女たちは歌いかける。胸の鼓動がどんどん速く疼きだす。胸熱な気持ちが止まらないどころじゃない、胸熱な想いに感情が思いきり燃焼中だ!!
最期にSAY-LAは、最高の愛情を込めて「I LOVE YOU」を歌唱。フロア中から沸き上がる「ウッホウッホ」の熱い声。誰もが止まらない熱狂と衝動を舞台上へぶつけだす。間奏では、メンバーたちへ向かって愛の口上がフロアから飛び出していた。「伝えるんだこの声で この気持ちのすべてを」と歌う彼女たち。ここには間違いなく、結ばれることはないけど、何処よりも熱い両想いの愛が生まれていた。
アンコール前に行なわれたのが、「SAY-LA新メンバー募集オーディション」の経過報告。ここで、メンバーへ呼ばれる形で、SAY-LAの新メンバー候補生=新制BABY TO KISSのメンバーたちがステージへ登場、全部で9人お披露目された(うち3名は既存のBABY TO KISSのメンバーたち)。舞台では、BABY TO KISSのメンバー9人が、それぞれ意気込みを挨拶。ここから誰がSAY-LAの正規メンバーになるのか、その動向をぜひ追いかけて欲しい。その後、メンバーたちがこの日の感想を語りだした。
「SAY-LAに「三年後の約束」という曲があるんですけど。その中の歌詞で「三年前に今の自分を想像なんて出来なかったよね」ってあります。その歌詞がすごく好きで。わたしアイドルをする前に保育士として仕事をしていたんですよ。そのときはね、家庭の事情で辞めちゃったんですけど。そこから自分的に落ち込んでた時期がありました。それが三年前頃。あの当時は、自分がここのステージに立ってファンのみなさんに応援してもらってアイトルしている姿なんて本当に想像していなかった。SAY-LAは今、大きい目標を掲げていて、そこへ行く途中なんですけど。この先、人生何が起きるかわからないし、途中であきらめないで努力し続けてたら、またもっと次の景色か見えるのかなって今日改めて思うことが出来たので、これからもSAY-LAと沙藤まなかの応援をし続けて欲しいです」(沙藤まなか)
「この6人でやるワンマンライブは今日が最後だと思うんですけど。これから新メンバーを迎え、またどんどん加速して、2020年はもっともっと上にいけるように頑張りたいと思ってます。個人的に一年前と同じ会場に立っているのがすごく悔しいですけど、今年はホントに勝負の年になると思うので、今まで以上にみんなで力を合わせて頑張っていきたいです」(咲山しほ)
「最近は、少し体調を壊してお休みをいただいたりして、スタッフさんやメンバーのみなさんにワンマン前に迷惑をかけてしまったなとすごく思っていて。その後も、スタッフさんやメンバーのみんながすごいサポートしてくれて、今日という日を迎えられました。みんなに会えることは当たり前じゃないなと最近改めて思ったし、ワンマンライブでこの場所に立てていることがすごく嬉しいし、ありがたいことだなって思ってます。本当にありがとうございます」(清水亜夢)
「人生の中、こんなに多くの人の前で話すことって滅多にないと思うんですけど。こんな経験をさせてもらえてホントに楽しいですねぇ。今日もすごく楽しかったです。楽しいので、今年も一年間楽しんでいきましょう」(天原瑠理)
「わたしはですね、今年でリーダーになって3年目になるんですけど。わたしがリーダーなんかで本当に大丈夫かなってすごい不安もありました。だけど、このメンバーがいたからすごく頑張れたし、ここまでこれたと思っています。ファンのみなさんからも、「いずみんのおかげで今のSAY-LAがあるんだよ」と嬉しい言葉をかけてくださる機会が多くなったように、ちょっとは認められているのかなと思えて、それがすごく嬉しかったです。こうやって認めてもらえるのはファンのみなさんがいるからだし、そこへついてきてくれるメンバーがいるからだし、裏でサポートしていただいてるスタッフさんやお友達、家族とかみんなの支えがあって、わたしは今ここにいます。そういう人たちに、これからもSAY-LAの活動で結果を出して、ちゃんと恩返しをしていきたいから、今年はもっともっと進む速度を上げて、しっかり前へ進めていけるように頑張っていきますし、2020年も変わらずに走り抜けていきたいです」(藤沢泉美)
「わたし、I-GETで一番古いメンバーになってしまいました。その中でわたしは引っ張っていくとか、わたしが率先してというのはちょっと苦手です。去年はね、メンバーと相談しあって、意見を出し合って、協力しあって、一つになれた年でもあったと思います。熱い熱い気持ちのまま、2020年もSAY-LAは頑張って、このまま一歩一歩、日本武道館へ向けて進んでいきたいなと思います。この曲と一緒に、私たちがみんなを日本武道館へ連れていきます」(森のんの)。
アンコールは、昨年約束を交わした「三年後には日本武道館へ」の想いを確かめるように「三年後の約束」からスタート。フロア中から沸き上がった熱い手拍子は、SAY-LAのメンバーたちへのエールにも聞こえていた。メンバーたちも「あの場所に必ず立つことを誓ったから」と歌いながら、交わした約束を改めて胸に染み込ませていた。
愛しき想いを、「ありがとう」の感謝を。何より「大好きだよ」という胸の内で上げた声を、ドキドキする気持ちに乗せて歌った「愛呼吸」。最期の最期にSAY-LAは、未来へと続く互いの関係を信じるように「BELIEVE」を歌唱。絶叫に包まれる場内。メンバーが、大勢のファンたちが、「明日世界が終わっても後悔したくない」想いを胸に、沸きだす気持ちを枯れない声に乗せ熱く交わしあっていた。
熱狂という追い風を受け、勢い良く走り出した今年のSAY-LA。これから彼女たちがどんな輝いた居場所を作りあげるのか、本当に作っていけるのか、それを確かめるためにも、ぜひその行動を追いかけ続けて欲しい。出来ることなら、一緒に日本武道館という夢を現実に変える仲間になってもらいたい。それが、今のSAY-LAの願いだからこそ。
TEXT:長澤智典
PHOTO:本間裕介
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―セットリスト―
「正統派の夏が来る」
「3000年に一度のハピネス」
「ずるいよ」
「1/2×2」
「YES肯定ペンギン」
「恋する君に恋してる」
「どうして、ミドレンジャー」
「ガチ恋ペペロンチーノ」
「初恋カルボナーラ」
「友達ウェディングベル」
「ごめんなさい」
「MARIA」
「こじらせ片想い」
「星に願いを」
「胸熱アンドロメダ」
「I LOVE YOU」
-ENCORE-
「三年後の約束」
「愛呼吸」
「BELIEVE」
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