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  • 執筆者の写真yasu

「アリスインアリス」と「アリスインデッドリースクール」の世界観を融合させた新スピンオフ作「アリスアリスinデッドリースクール」いよいよ開幕。時空を超えた先に新たな物語と感動が!

 演劇カンパニーアリスインプロジェクトの最新舞台「アリスインアリスinデッドリースクール」のゲネの模様が12月12日、関係者に公開された。これは既報の通り、同カンパニー旗揚げ10周年記念イヤーの締めとなる作品であると同時に、旗揚げ作でもある「Alice in Deadly School/アリスインデッドリースクール」と、同カンパニーがかつて展開していたアクトレスユニット「アリスインアリス」の世界観を融合させた、「アリスインデッドリースクール」シリーズの新たなスピンオフ作。




 「アリスインデッドリースクール」の世界では、いつも通り新たなパラレルワールドが創造されていたのだが、そこに干渉してきたのは、黒いアリスインアリスこと「ヴァリアブルアリス」の3人。


 一方で、白いアリスインアリスと形容できそうな時の管理人「トレイサー」たちは、時空の歪を感知し、ヴァリアブルアリスたちを追って、同じ時間軸へとジャンプする。突如始まる戦闘で、トレイサーたちは時空移動装置に故障をきたし、時空の底に漂着。一方、ヴァリアブルアリスのリーダー・パンドラ(高橋明日香)は深手を負ってしまった。



 一見、両グループとも、繰り返される「アリスインデッドリースクール」の世界を収束させることが目的のようにも感じるが、その方法はまったく異なっており、果たして、どちらが優位に立つのか? 正義はどこにあるのか? そもそもヴァリアブルアリスとは何なのか? さまざまな謎をはらみながら物語は進んでいく。



 ヴァリアブルアリスは、かつてアインシュタインが提唱した空間と時間からなる4次元世界・時空連続体を自由に行き来できる能力を備えており、「新スタートレック」的な例えで言えば「Q」的な存在。しかし、あの惨劇を独り生き抜いたイオリ・ヒカミ(八坂沙織)とともに行動している者こそが、まさにQそのもの。


 そのイオリ・ヒカミも、時空の底に落ちてきたトレイサーたちとの邂逅によって正気を取り戻し、「アリスインデッドリースクール」の世界を収束させるべく、トレイサーたちに協力する。


 さまざまな干渉によって、「アリスインデッドリースクール」の世界では、いくつものパラレルワールドが創出してしまう。加えて、時間軸もあちこちに飛び移り、さまざまなシーンが表出する。優と信が文化祭に飛び入り参加した時、あの惨劇を生き抜いた水貴が海外に活路を見出す未来、優と信が出会わなかった世界、紅島が停学中の学校、おそらく「~最果ての星」verの未来の紅島&霧子、爆弾によって門を破壊し、活路を見出す紅島&高森のあの珠玉のシーンなどなど、同カンパニーのかつての「セブンフレンズ・セブンミニッツ」(2014)ばりに、同じシーンが細部を変えながら何度も繰り返すという展開が待っている。優と出会わなかった信の未来のシーンは、涙を誘うかもしれない。



 果たして、ヴァリアブルアリスとトレイサーの決着はつくのか? そもそも「アリスインデッドリースクール」の世界は救えるのか? 物語のキーを握る墨尾優の存在とは? 脚本担当の麻草節も全開なので、おそらく2、3度は見なければ、物語を理解することはできないかもしれない(正直、写真を撮りながらでは難度は高い)。


 今回、トレイサーのリーダーアトラスを演じた夏目綾は、本作が初舞台とのことだが、堂々とした発声と、立ち居姿まで美しい凛々しさを表現してくれた。彼女の演技は必見だ。また、黄市恵美を演じる渡邉結衣の豹変ぶりにも注目だろう。今回の座組で最年少とのことだが、見事な芝居を見せてくれた。


 ちなみに本作では、時空を管理するツールとして「ゲート」が出てくるのだが、コレ、いわゆるハンガーラック。見た目はアレだが、これを取り入れたダンスや表現は新鮮で、特に冒頭の優と信のミラーダンスには注目だろう。


 もちろん、ヴァリアブルアリス、トレイサーたちが使うデバイス(ユピテル?)は麻草氏のお手製で、光るギミックが追加されているのでお見逃しなく。


 なお、別項でも紹介するが、黒と白のアリスインアリスが揃った本作。なんと、そのアリアリが限定で復帰。本作の主題歌&挿入歌をまとめたCDが劇場で販売されているほか、劇のラストにはその新生?アリアリのステージも楽しめるようになっている。来年1月にはアリスインプロジェクトの主催のファンイベントにも参加予定という。続報をお待ちいただきたい。


※ゲネ後に行われた会見でのキャストのコメントは、後日掲載します。


「アリスインアリスinデッドリースクール」

12月23日(月)まで、池袋シアターKASSAIにて上演中


<出演・シングル>

夏目綾 葉月智子 高橋明日香 八坂沙織 幸野ゆりあ 鶴田葵 花梨 梅原サエリ 長谷川麻由 羽柴なつみ 天音 夢月 池澤汐音 真崎千波 音羽奈々 渡邉結衣


<出演・ダブル月組>

宮村蒼 佐々木円 椎名愛 日暮レイコ 櫻井由佳


<出演・ダブル星組>

堤萌 岩﨑千明 湊谷笑夢 叶田明日菜 雪原千歳


<変則出演>

真野未華 蒼矢朋季


<ゲスト>

白石まゆみ 河地柚奈 清水凜



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