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  • 執筆者の写真yasu

「九州女子翼」、新年一発目の東京定期公演で、新曲の世界観を体現する渾身のパフォーマンス。2月のタイ遠征でさらなる飛躍を誓う

 九州を拠点に活躍しているガールズグループ・九州女子翼が1月6日、東京・AKIBAカルチャーズ劇場での月一定期公演「九州女子翼定期公演 第二十五片 in東京」を開催。1月4日からの東京遠征を華麗に締めくくった。



 2020年は既報の通り、1月4日に対バン、翌5日には晴着&新曲(2曲!)披露のイベントも開催しており、満を持しての定期となった。


 一幕目は新年、ということで正月から連想する、けん玉や玉入れなどゲーム対決を実施。盛り上がったものもあれば、そうでないもの(失礼)もあったが、ステージ上では鈴川瑠菜が一人、気を吐いて頑張っていた。けん玉が得意だったというのは初耳だったが、見事中皿(下部にある球を受ける部分)で玉を受け、得点を獲得(他のメンバーは一度もできず)。玉入れでも唯一の得点を挙げていたが、最後は、天の声の独断で、萌えセリフ対決での決着へ。文句が噴出(笑)する中、見事、勝利したのは実玖。これは、福岡でも実現するのだろうか?(もはや、瑠菜の「お兄ちゃん」セリフは定番!)



 二幕目のソロカバーコーナーでは、充実の歌声が堪能できた。トップバッターの実玖は、情感の表現が素晴らしく、まさに歌う峰不二子。一幕目とのあまりのギャップに驚くことだろう。愛理は十八番をも言えるナンバーを圧倒的な歌唱力と、武空術のようなパフォーマンスで披露してくれた。目にも光が戻ってきた! 詩絵里は音程やメロディの取りにくい難曲を見事に歌いこなしており、ソロカバーコーナーでは一番の成長株と言えるだろうか。香苗は国民的アイドルの人気曲を、より煌びやかな高域を全開に歌唱し、会場に集まったファンを魅了していた。



 そして今回トリを飾るのは瑠菜。初トリに大喜びであったが、その実力もかなりのもの。冬の女王のアノ名曲をカバーしているのだが、語尾に入るビブラートまで自在に再現しており、貫禄も充分。超高域まできっちりと歌いこなしていた。これまで80年代のアイドルソングを多くカバーしてきたが、そこでの一回一回のステージの成長が、歌唱力のアップに確実に結びついているのが分かった。ハコイリ・ムスメリーダーの吉田万葉とのコラボも見てみたい。


 最後は、定期のオリジナル楽曲「ぎゅっと手を繋いで」を披露するが、先述のように、個々のパフォーマンスアップが、コーラスにも存分に発揮された魅惑のステージを堪能することができた。


 最後の三幕目は、オリジナル楽曲によるライブパフォーマンスだ。オーバーチュアーからダンスの切れ味も鋭く、これから始まるオンステージへの期待を高めてくれる。オープニングナンバーの「絶対零度」からソロ、コーラスの歌唱は厚みが増し、特に歌い出しの詩絵里、実玖の声の豊かな響きには心を奪われそうなほど。「赤の流れ」では、のっけから愛理のスーパーコール(煽り)が会場を沸かし、「Maybe Darling」「fruits music」でかわいらしく、ポップな雰囲気を作り上げ、待望の新曲「Welcome To The Music」へと移る。



 筆者は、2018年度の筑田浩志楽曲の最高峰と思っているが、初めて聞いた時の高ぶりを、いまの九州女子翼による歌唱でもそのまんま感じることができるのは、九州女子翼がIsTaRの魂を見事に受け継ぎ、自身に昇華しているからだろう。素晴らしい出来栄えだ。今だからこそ歌い切れると言えるだろうか。その流れから、もう1曲の新曲「I Am Love」へとつなぐのだが、「空への咆哮」の“動”と対になる“静”を極めたバラードは、ソロパートが冴えわたっている。早期のCD化(あるいは配信)を望みたいものだ。ラストは、「空への咆哮」を荘厳に歌い切り、本編は終了だ。


 すかさず巻き起こるアンコールに応えては、爽やかなエンド曲という雰囲気の「fair wind」を以て終了だ。


 最後にはそれぞれ、会場に集まったファンヘ、感謝の言葉を述べていた。

山本愛理「仕事はじめ早々に来てくださってありがとうございます。皆さんが笑顔になっているのを見られてうれしいです」。


鈴川瑠菜「今回、二幕目で初めてトリを務めることができ、とてもうれしいです。これからももっともっと成長した姿を見せてきたいです」。


詩絵里「昨日の晴れ着イベントで述べたように、悔しさをバネにして、今年は根気強く、努力を重ねて頑張っていきたいです」。


新谷香苗「ライブが楽しいって思えるのも、皆さんが来てくださるからです。私たちも、いままで以上に楽しいって思ってもらえるライブをお届けできるように頑張ります。個人としても、ソロ曲チャレンジに挑戦しているので、応援よろしくお願いします」


実玖「今日は、来てくださってありがとうございます。皆さんが楽しいって思える公演になっていたらうれしです。これからも、150%の力を出して公演をお届けします。期待して待っていてください」


 九州女子翼は、今回の東京遠征を終えたあとは、1月下旬から2月上旬へかけて、二度目のタイ遠征を控えており、果たして、前回の遠征で達成した長足の進化を超える成長を遂げることができるのか。大いに期待したい。


 次回の東京遠征は少し時間があき、2月の下旬となる。AKIBAカルチャーズ劇場での定期は、2月24日(月・祝)のお昼帯(12;30~)となる。



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