10月25日、東京・mona recordsでライブ・イベント「MUSIC IS ENOUGH presents『涙のコンチェルト』vol.3」が超満員のオーディエンスを集めて開催された。出演は吉田哲人、WHY@DOLL、ユメトコスメ。
吉田哲人とWHY@DOLLのトークコーナーは、楽曲誕生にまつわるエピソードの数々、吉田がWHY@DOLLのふたりに“世界平和をテーマに”と歌詞を発注したと伝えられる「ふたりで生きてゆければ」の真相、10月30日にリリースされる吉田のソロ・デビュー・シングル「ひとめぐり」(17㎝のアナログ盤)にふたりが歌詞を提供した時の裏話など、「そうだったのか」とタメになることばかり。
そして、吉田はふたりの歌の上達ぶりを賞賛。青木千春のピッチがとても正確であることに触れ、さらにラストアルバム『@LBUM ~Selection 2014-2019~』のためにニュー・レコーディングされた「Magic Motion No.5」と、2014年にリリースされたオリジナル・ヴァージョンにおける浦谷の歌い方の違いを話題にすると、浦谷は「昔は一本調子で、ガナるようにしか歌えなかったんです。ちはるん(青木)の歌を邪魔しないように、すこしずつ研究しながら、今でも現在進行形で新しい歌い方に取り組んでいます」と述べた。また、昨年の夏に完成していた「ケ・セラ・セラ」の歌詞が、今年7月のグループ活動終了宣言以後、どうしても聴こえ方が変わってしまう(これは先日WHY@DOLL と2マン共演をしたYes Happy!も言っていた)という現象にも触れた。
この日のWHY@DOLLのライブは、吉田と長谷泰宏(ユメトコスメ)がセットリストを考えたという。「恋はシュビドゥビドゥバ!」、「shu-shu-star」をオケで歌ったあと、長谷がピアノで参加して「ふたりで生きてゆければ」、「Show Me Your Smile」へ。つづいてはオケを外し、ピアノ+ツイン・ヴォーカルのみで「Ringing Bells」、さらに盛り上がり系の「ケ・セラ・セラ」、「恋なのかな?」へと続く。にぎやかな両ナンバーが、ピアノだけの伴奏で歌われることによって、原曲の持つメロディの美しさ、WHY@DOLLの声の相性の良さが一層引き立ったように感じられたのは自分だけではないはずだ。オケ+ピアノで「Magic Motion No.5」をパフォーマンスし、いよいよラストの「ラブ・ストーリーは週末に」では吉田もリッケンバッカーの12弦ギターで参加(長谷とオケはそのまま)、最初で最後となるのかもしれない夢のライブ共演が実現した。
mona recordsのライブ会場は3階だが、2階の「おんがく食堂」(ぼくはジム・オルークの取材で訪れたことがある)はその名の通りの食堂。11月6日まで続く「WHY@DOLL c@fe」というコラボ企画のために用意された特別メニューもあるし、レア写真などが楽しめる。11月23日と24日に浅草花劇場で行なわれるラストコンサートまで1か月を切ったが、とにかく今現在、WHY@DOLLはここにいて、進行形である。
吉田哲人は11/15(金)の20時からHMVrecordshop新宿ALTAで、デビューシングル「ひとめぐり」発売記念イベントを開催する。
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