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執筆者の写真yasu

「WHY@DOLL」、リクアワでファンセレクションのベスト14曲を披露し、約6年続けてきた渋谷Gladでの定期公演ファイナルを極上のダンスと歌声で完遂!!

 北海道出身の二人組のオーガニックユニット・WHY@DOLLが11月5日、約6年にわたって行ってきた定期公演のラストとなる「WHY@DOLLレギュラー公演~Two sides glowing up~vol.15『総決算リクエストアワード2019』」を、ユニットのホームとも言える渋谷Gladで開催した。これは、今春より始まったシリーズで、ダンス編、バンド編という2面の内容の公演を展開することで、二人の成長をより加速させようというコンセプトの元行なわれてきた定期公演だ。



 7月の活動終了宣言から4カ月、さまざまな活動のラストを迎えている二人だが、いよいよ本日を以て定期も最後となる。また、この日はユニットにとって最後のアルバム「WHY@DOLL @LBUM ~Selection 2014~2019~」の発売日でもあり、メンバー、ファンともに、喜びと悲しみの2面の感情を味わう公演となったとも言えるだろうか。「これまで何度も“最後”を経験してきましたけど、今日の定期の最後は、どうしても来てほしくなかった……」とは、浦谷のコメントだ。


 会場にはそんな二人の最後を見届けるために多くのファンが集まり、チケットは早々にソールドアウト。そこになんとか当日券をゲットできたファンも加わり、バーカウンター前まで人が溢れるほどの盛況となっていた。



 さて、今回の公演は、ファンの投票(10曲をセレクト)を元にカウントダウン形式で行うリクエストアワード(リクアワ)だ。50曲を超えるレパートリーを持つWHY@DOLLだけに、どんな曲がランクインするか、ファンだけでなく、青木、浦谷の二人もドキドキだったに違いない。本公演は、SNS(ペリスコ)に動画もアップされているので、先に結果を書いてしまえば、メジャーデビュー以後の作品をメインに、昨年より訴えている“ライブ映え”する楽曲が多く選ばれた、と言えるだろうか。浦谷は「初心に戻った感じ」。


 ちなみに、衣装についても直前に投票が行われ、選ばれたのはヘソ出しキュートなマーメイドデザインだった。



10位 曖昧MOON/サンライズ!~君がくれた希望~

9位 shu-shu-star/ベクトル

8位 夜を泳いで

7位 キミはSteady

6位 ラブストーリーは週末に

5位 ふたりで生きてゆければ

4位 菫アイオライト

3位 恋なのかな?

2位 ケ・セラ・セラ

1位 Magic Motion No.5


 同率位があっても、順位が飛ばないという粋な計らいのおかげで、公演本編では全12曲が披露された。曲間には、楽曲発表当時の二人の心境が語られるなど、古くからのファンも、最近のファンも、二人の心情の変遷を知れるようなトークで盛り上がっていた。


 中でも面白かったのは「shu-shu-star」で、この曲は、ビルの谷間を走る首都高から見た景色――ビルの明かりが星みたいに見える――を歌ったものだという説明に加え(そうだったのか!)、「北海道は田舎でビルがないから、shu-shuしない」(浦谷)、「森が多いからザーザーしてる」(青木)、「ザーザースターじゃん」(浦谷)と、最後まで微笑ましいほわふわトークが炸裂していた。



 一方で青木が、「上京してきた時に、レインボーブリッジから見た景色にすごく感動して、何度も言ってますけど、眠れなくなったんですよ」と言えば、浦谷は「初めて聞いた」。「そうだ、その時ははーちゃんいなかったんだ」(青木)、「知ってるわけないじゃん」(浦谷)という感じで、そんな二人のやり取りに会場は大爆笑。


 しかし、そんなふわふわしたトークとは裏腹に、二人のパフォーマンスは絶好調であり、11月1日から始まった東京(関東)でのリリイベからは、切れ味抜群なダンスを魅せてくれているし、歌声についても、浦谷については既報の通りブレスを変えることで、より厚く、太く、響く、歌声に進化しており、一時期はその反動か、音程を外す場面もあったが、本公演においては皆無。浦谷、青木の両名とも、Two sides glowing upを見事に体現するパフォーマンスを披露してくれた。この仕上がりのまま、11月23日、24日のファイナル公演へ向けての進化がさらに続けば、二人はどれだけの高みへ到達するのか、楽しみでならない。


 そして待望の1位を獲得したのは、メジャーデビュー曲であり、ラストアルバムにも新録で収録されている名曲「Magic Motion No.5」だ。


 歌い終えた二人は、「しゃべりたいことがたくさんあるのに、しゃべれない……」(浦谷)と口ごもりながらも、今日の公演を実現してくれたスタッフへ、集まってくれたファンヘの感謝の言葉を口にし、本編は終了した。



 すかさず巻き起こるアンコール――ほーわどる――に応えて二人が登場し、披露してくれたのは11位にランクインした「clover」と「Tokyo Dancing」だ。会場は有志によって用意されたサイリウムで彩られ、美しい光原が広がる中、二人の美しい歌声が会場を満たしていく。実は11位は3曲が同率であり、もう1曲は「Forever」と紹介されて、少し拗ねる浦谷であったが(浦谷のソロ曲Notice meは19位)、最後は久しぶりの集合写真を撮って終了……と思いきや、冒頭よりステージ後ろに(フェイクで?)置いてあった「GAME」(31位だった)用のラブレタープレゼントジャンケンを行って、ようやく終了だ。


浦谷 最後の定期に来てくれてありがとうございました。Gladでは皆さんに楽しんでもらおうと思って、たくさんの企画を行ってきました。毎回、考えるのが楽しかったです。失敗したこともありましたけど、それもいまの成長につながっていると思うし、皆さんのおかげで今日の定期を成功させることができました。最後の定期を、たくさんの方に見送ってもらえてうれしかったです。


青木 長い間、Gladの定期で一緒に楽しい思い出を作ってくれてありがとうございました。並行して、11月23日、24日のラスト2デイズまで成長できるように、リハーサルを頑張っています。最高の思い出にしましょう。今日は、ありがとうございました。


 と、ここで終了かと思いきや、ほわどるならではというか、Gladならではというかのサプライズが発動。Gladの店長からの卒業証書授与と、WHY@DOLLの元マネージャー2名が登場してのプレゼント贈呈が行われ、いよいよ大団円。


青木 歴代のマネージャーさん、Gladのスタッフの皆さん、本当にいい人たちに恵まれてここまでこれたのかなって思います。感謝しています。最後も、こうしてソールドアウトすることができて、少しでも成長した姿をお見せすることができて、すごくうれしかったです。あまり多くを語るのは苦手なんですけど、いままでWHY@DOLLを支えてくれてありがとうございました。


浦谷 上京してきたころは、不安ばかりでしたが、たくさんの方々に支えられて今日までやってこられました。表には出ないたくさんのスタッフさんや、もちろんファンの皆さんのおかげで最高のパフォーマンスをお届けできたと思います。中でも、Gladさんはずっと私たちと二人三脚で歩んできてくれて、たくさん定期もできたし、たくさん成長もできて、本当に恵まれているなと思います。東京でライブができて、とても幸せでした。もうこのステージに立たないと思うとすごく寂しいんですけど、これからはお客の一人として遊びに来たいです。最後まで支えてくれてありがとうございました。


 大きな拍手に包まれながら、WHY@DOLLの二人はステージを降りて行った。


WHY@DOLLラストライブツア―We are always here for you―

11月23日(土) @東京 浅草花劇場

 15:00~ BAND LIVE

 19:00~ BAND LIVE

11月24日(日) @東京 浅草花劇場

 14:00~ DANCE LIVE Part1

 18:00~ DANCE LIVE Part2



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